「絶対に笑ってはいけない」に代わるものが見つけられず

 で、まずは日本テレビだが、こちらの予定は「笑って年越し!世代対決 昭和芸人vs平成・令和芸人」というお笑い番組である。

 うん、いっちゃ悪いが、まったく見る気がしないな。もうコロナ渦以後とくに、わたしは、一部の芸人を除いて、お笑い番組もお笑い芸人も受け付けなくなっている。その最大の理由は「お笑い」を標榜しているくせに、全然おもしろくないからである。

 M-1グランプリでだれが優勝しようが、まったくなんの興味もない。あんなもの、テレビ局と芸人たちが一緒になって無理に盛り上げている空騒ぎではないか。もうかれらをテレビで見たくないのだ。

 いまだにわたしが好きな一部の芸人とは、ナイツ、銀シャリとアンガールズの田中隊長だけである。最後まで残っていた千鳥やかまいたち、サンドウィッチマン、ジャルジャルもわたしのなかから脱落した。局員もなげやりだ。こんな番組、ただ人数を揃え、長時間埋めただけである。

 日本テレビは2020年まで絶対安定の不動の番組、ダウンタウンの「絶対に笑ってはいけない」をもっていた。恥ずかしながら、わたしは毎年6時間半フルに録画して、元日の深夜にひとりで見ていた。およそ9割はくだらんのだが、1割ほどがおもしろかったからである。

 しかしこれがなくなったら、日本テレビはなんの代替案も見つけられず、陸に上がった河童になってしまった。

通常番組を拡大しただけではないか

 テレビ朝日は、石原良純、長嶋一茂、高嶋ちさ子の「ザワつく!大晦日」である。2019年から4年連続の大晦日特番らしい。こんなもの4年もやってるのか。全然見たことがないから、知らなかった。ただ通常番組を拡大しただけではないか。

 そもそもわたしは長嶋一茂が好きではない。世間を舐めている態度が露骨で、TBSの番組で、モノを食べてるだけでお金がもらえるいい番組だよ、といっていた。大した七光りでもないくせに、相手によって態度を変えるようで、見下していいと思う相手にはおもいきり傲慢に振舞うように見える。

 おなじテレビ朝日で「劇的W杯!日本サッカーを語り尽くそう」という一茂と松岡修造の番組が作られたようだが、最悪である。いまテレビのなかで絶対に見たくない傲慢男と思い切り嘘くさい男二人である。ちなみに石原良純は、嫌いではない。

 フジテレビは「逃走中大みそかSP~お台場大決戦!」である。これは番組改編時に特番でやる番組で、目新しさはない。出演者が多少豪華なのかどうかは知らないが(ヤクルトの村上宗隆が出ている)、基本、放映時間をただ拡張しただけのちがいにすぎないだろう。これも見ないなあ。