その後、上記記事を見た多くの読者がSNS等を使ってこの動画を拡散。テレビ局からも相次いで連絡があり、民放4社がさまざまな番組でこの瞬間映像を流して情報提供を呼びかけました。この事故のことは、テレビなどで目にしたことがある、という方も多いのではないでしょうか。
池袋という人通りの多い都会で発生した事故だけに、動画が公開された直後は、
「おそらく加害者はまもなく出頭するだろう」
「防犯カメラがあちこちにあるから、必ず警察が逮捕してくれるはず」
といったコメントが次々と寄せられ、Aさんも期待していました。ところが、事故発生から2カ月以上経った今も有力な手掛かりはなく、未だにひき逃げ犯の逮捕には至っていないのです。
もし、この男性に心当たりのある方は、本原稿の末尾に警察の連絡先を記しましたので、ぜひ情報提供をお願いできればと思います。
自転車に乗っていて誰かを死傷させてしまったら…
さて、この事故の動画を公開してからというもの、被害者への支援メッセージや犯人の早期逮捕を望む声が数多く寄せられているのですが、その一方で、「自分や家族が自転車乗車中、万一、このような人身事故の加害者になってしまったらどうすればよいのか……」といった不安の声も高まっているのが現状です。
自転車は「道路交通法」において「軽車両」と位置づけられており、れっきとした車両です。法律に違反をして交通事故を起こすと、自転車の運転者は刑事上の責任問われ、人を死傷させると「重過失致死傷罪」に問われます。
また相手を死傷させた場合は、当然のことながら、治療費や慰謝料、逸失利益など、民事上の損害賠償責任も発生します。