(平井 敏晴:韓国・漢陽女子大学助教授)
ソウル・梨泰院(イテウォン)で発生したあまりに痛ましい出来事「ハロウィン圧死事故」が全世界に衝撃を与えた。アメリカのバイデン大統領や日本の岸田首相をはじめ、ローマ教皇まで哀悼の意を表している。
10月31日朝6時時点で死亡者は154名。日本人女性2名も含まれる。負傷者149名中、重体・重症が33名と報じられている。まさに大惨事である。
まずは、亡くなられた方のご冥福と、治療中の方々の一日も早い回復をお祈り申し上げたい。
警察による警備、人流コントロールはなかった
被害の大きさには驚くばかりだが、その一方で、私はこの事故に韓国の社会文化的風潮を感じてしまう。今回はそのことについて書きたい。