2022年から日本市場に再参入した韓国「ヒョンデ」が行う体験試乗でも、日系各メーカーの技術者やマーケティング・広報関係者が数多く参加していた。当然BYDについても調査をしていることだろう。

中国車への「不安」を払拭できるか

 では、日本のユーザーはBYDを受け入れるのか。2023年1月のATTO3発売以降、BYDユーザーは増えていくだろうか。

 ここからは、一般論を前提とした筆者の私見だ。

 多くのユーザーにとってBYD車購入のハードルは、やはり「中国車は本当に大丈夫なのか?」という品質面での不安だろう。

 衣料品や雑貨などでは、中国製品に対する抵抗感はかなり少なくなっていると思われる。一方、家電など電気製品に関しては、中国製品はまだ十分な信頼を得ていないのが実状だ。そのため、中国製品は価格の安さが購入動機になる場合が多い。「たとえ壊れても、この値段なら1~2年使えれば十分だ」といった割り切った気持ちで買う人もいるだろう。

 だが、購入対象が数百万円の新車乗用車となれば、購入に対してかなり慎重になるのは当然だ。