2019年12月、中国の成都で首脳会談を行った安倍晋三首相(当時)と韓国の文在寅大統領(同。写真:YONHAP NEWS/アフロ)(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 安倍晋三元日本首相の悲劇的な銃撃事件は、韓国にもリアルタイムで伝えられ、韓国社会にも少なからぬ衝撃を与えた。尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は安倍氏の家族あてに弔電を送り、韓国外交部でも安倍氏の死を哀悼するメッセージを出した。

 他にも、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領や李洛淵(イ・ナギョン)元首相もSNSに安倍氏を追慕するコメントを載せるなど、与野党を問わず、追慕の雰囲気が続いている。

 だが、インターネット上には、安倍氏を追慕する政治家たちを非難したり、安倍氏の死を嘲弄したりするようなコメントが溢れた。政界からの追慕の雰囲気とネット上の世論とでは、真逆の反応が示されている。

尹錫悦大統領、昭恵夫人に哀悼の弔電

 7月8日6時44分頃、韓国の大統領府は、安倍氏の死亡発表を受け、尹錫悦大統領が昭恵夫人に哀悼の意を表する弔電を送ったと発表した。

「尹錫悦大統領は今日(7月8日)午後、日本の安倍晋三元首相の遺族である昭恵夫人に弔電を送りました。尹大統領は“日本憲政史上、最長期間を務めた首相であり、尊敬される政治家を失った遺族と日本国民に哀悼と慰めの意を伝える”と述べました。

 さらに尹大統領は、“安倍首相を死亡させた銃撃事件は容認できない犯罪行為だ”と述べ、深い悲しみと衝撃を表しました」