生稲晃子候補の応援で街頭演説する岸田首相(写真:Motoo Naka/アフロ)

(山本一郎:次世代基盤政策研究所理事)

 ゆっくりと衰えながらも依然、強い勢力を維持している岸田政権──。6月22日の公示日から7月10日の投開票日に向けて、岸田政権と日本の帰趨を占う、ゆったりとした選挙戦が始まりました。

 国政選挙なのに、すごーーーくゆるみ切ったムードなのは、6月なのに夏真っ盛りとも言えるような、この暑さのせいなのでしょうか。

 本来ならば、必死で政策を訴えかけ、与野党で論戦が繰り広げられるはずなんですけど、22日の公示日前調査では、概ね「どうでもいい」という感じが国民に広がっており、前回2019年の参院選選挙の投票率48.80%を下回りかねない勢いで惰性が強まっています。

 みんな、投票に行こうよ。

 そんなわけで、各種組織さんやメディア向けに選挙の情勢調査をお手伝いすることもあるこの私が、このクソ暑い中でもちょっと投票所に足を向けたくなるような情勢結果について取りまとめてお伝えするよ。

※本稿は断りのない限り、6月10、11日に東京都を中心に行ったネットパネル調査、また一部関係先から開示して良いと了承を得た選挙期間中の情勢分析と世論調査をもとに執筆しています。

【ネタ1】 国民は、もうあんまり安倍ちゃんを求めていない

 情勢分析調査の定番である「おまえ、以前の政権を支持していましたか」。振り返りですね。大事なことだと思います。

 やっぱさあ、リーマンショックのあたりで俺たちの麻生太郎さんが総理大臣から引きずり降ろされて民主党政権ができて、その後の反動で超長期政権を担った安倍晋三さんの第二次内閣への評価って大事じゃないですか。だって、超長かったんですよ。

 コロナで面倒くさくなったのか、また突然総理大臣を辞めちゃってもうすぐ2年、いまやある種のキングメーカーとして政治報道に顔を出し、いまだ隠然たる実力を秘めている安倍ちゃんについて、国民がどう考えているのか!気になりますよね。

 で、結果はこちら。