ロシア軍のミサイル攻撃でボロボロにされたアパートの側を歩く住民(6月22日、キーウ近郊のポロディアンカで、写真:ZUMA Press/アフロ)

 戦争は国柄を見せる。その国柄は国旗・国歌に象徴される。

 ウクライナの国旗は青色(空を示す)の下に黄色(小麦の生産国を示す)で、平時には見えなかったアフリカ諸国の食糧庫であることが分かった。

 また、「われらが自由の土地を自らの手で治めるのだ。自由のために身も心も捧げよう」と国歌にあるように、犠牲をいとわず国民は一丸となって「自由」のために戦っている。

 戦争を仕掛けたロシアはソ連時代の国旗こそ変えたが国歌はそのままである。

「力は正義」として領土拡張を図ったソ連を引き継ぎ、21世紀になってからもジョージアやウクライナの一部を掠め取ってきた。

 それでも満足せず、遂にウクライナ全土を支配下に置こうとした。

 戦争で支配下に置いた地域からウクライナ住民をロシアに連れ去り、その数は子供24万人を含み120万人ともいわれる。

 ソ連時代に日本人60万人以上を違法に連れ去り強制労働させたことを思い出させる。

 日本はウクライナの戦いからいろいろな教訓を得ようとしている。

 最大の教訓は戦争を避けようと努力しても侵略を受けることがあり、憲法9条は非戦で平和を願う日本人の十分条件とはなり得ないということであろう。

 もう一つは、ウクライナはもっぱら受け身の立場を強いられ、大きな犠牲を払っていることである。