お昼ごろになると観光客が増え、トボガン出発点はにぎわいます。猫もやってきました。カレイロスたちからかわいがられているこの猫、名前はプリンセスです。

 山の中腹にあるマデイラ・ボタニカル・ガーデンを訪ねました。ここは、19世紀に裕福なスコットランド人が所有していた荘園でした。20世紀半ばにポルトガル政府が買い上げ、植物園として整備されています。世界中から集められた珍しい植物が見られる貴重な庭園です。

 庭園の木陰で猫が休んでいました。落ち葉の色に似ていて見逃してしまうところでした。

 庭園の散歩道で出会った猫といっしょにしばらく歩くと、カフェにつきました。ちょうどよいタイミングだったので、水分補給を兼ねて休憩しました。

 再び歩き出せば、大きな声で鳴いている猫がいました。よく見ると、先ほど植え込みの中で寝ていた猫です。

 植え込みのところもそうでしたが、サビ柄は木漏れ日の影に馴染んで紛れてしまいます。気づいてほしくて、鳴いていたのかもしれません。