こんにちは、世界を旅する犬猫写真家、新美敬子です。今回の旅のはじまりはギリシャ・ロドス島のロドス港です。ここから「AEGEAN CAT」(エーゲ海の猫)という名の高速フェリーに乗って国境を越え、約1時間でトルコのマルマリスに着きました。
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船を下りて最初に出会ったこの三毛猫は、わたしが引いていたスーツケースに頭をゴツンゴツンと寄せてきました。民宿の猫で、スーツケースを見ると駆け寄り、客引きをするのだそうです。感心な猫だと、通りすがりのおじさんが話してくれました。
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「三毛ちゃんの民宿に泊まりたいけど、予約した宿があるから、ごめんね」と、この場をあとにしました。翌日再び訪ねてみると、三毛猫は民宿の玄関にたたずみ、スーツケースを引いた人はいないかと目を光らせていました。つくづく仕事熱心な猫だと思いました。
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不思議なことに、その後も三毛猫に次々と出会いました。マルマリスは、三毛猫の町でしょうか。
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レストランにいる猫。店主によれば、「“飼っている”と言えるかどうか、微妙なところだな。この猫がここにいるから見守っているだけ」と、ここを縄張りとしたい猫の意思を尊重している感じでした。
パムという名前で呼ばれています。「綿」という意味だそうです。綿のように柔らかくて、ホワホワしているから。「パム」と呼びかけると、振り返りました。うれしそうな顔をしたように見えました。