こんにちは、世界を旅する犬猫写真家、新美敬子です。この連載を始めて2年半。これまでに世界各地の猫(と犬)をおよそ1000匹、ご紹介してきました。

 世界各地にあるカラフルな街並みやきれいな自然の景色。そこには風景に溶け込むように猫たちがくつろいでいます。あなたはどの猫が一番気に入りましたか? 記事の最後で、私の「一番」もご紹介します。

 ここはイタリア北部の大都市、ミラノのセンピオーネ公園。後ろに見えるのは、スフォルツェスコ城です。猫と壁の色合いが似ていて、とても調和がとれていると思いました。

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 次はイタリア南部、シシリー島のエーリチェです。天空の町と呼ばれるエーリチェの標高は751メートル。サン・ジュリアーノ山の頂上に築かれた町で、城跡、教会、レストラン、ホテルのほか、多くの住居があります。歴史を感じさせる建物を背景に、廃屋で子猫が遊んでいる姿は、さまになっていました。

 地中海に面した「リヴィエラ(イタリアン・リヴィエラ)」はカラフルな家が建つ町がいくつもあります。リゾート地ポルトヴェーネレもその一つ。

 港で海風に吹かれていると、小柄で軽そうな猫が、強風に飛ばされないように後ろ足を開き気味にしながら歩いてきました。この猫の名は、「ルナ(月)」。土産物店の猫で、16歳くらいになるとのこと。この町の主となって長く、老齢になっても毎日のパトロールは欠かさない元気なおばあちゃんだそうです。