ロシア軍撤退後のブチャでは市民の死体があちこちに転がっていた(4月4日、写真:ロイター/アフロ)

 ロシア軍は、ウクライナのキーウ北西の都市「ブチャ」「ボロディアンカ」などで、多くの市民を拷問して殺害、都市を破壊し尽くした。

 映像を見ていると吐き気を催すほどのひどさだ。ロシア軍が都市を占拠すると、こんな残酷な殺害をするのだと改めて感じさせられた。

 世界が、これらのことを「戦争犯罪」だと強く断罪するのは当然だ。

 プーチン率いるロシア軍の実態(本質)が分かってきた。

 侵攻によって日本人が危機の感覚(日本人や自分の命を守る)をもってきた今だからこそ、ロシアのウクライナ侵攻を日本への侵攻に置き換えてみるべきだ。

 日本では、このようなことは絶対にあってほしくない。

 日本国民は、ロシア(数年後に軍事力を再構築後)が日本に侵攻してきても、「日本政府が国土や国民を守ってくれるはずだ」と思っているかもしれない。

 日本の自衛隊が、日本国を、すべての国民の命を守ってくれる。日本には、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画がある。分厚い防衛白書には、防衛について詳しく説明してある・・・と。

 しかし、最終的には国は守れるかもしれないが、すべての国民の命は守れない。多くの犠牲者が出るだろう。

 北海道を例として考察すると、再構築されたロシア軍が北海道に侵攻する場合、最北端の稚内市や北海道の中枢の札幌は守り通せない、一時的に占拠される危険性がある。

 これらの理由について、ロシアによるウクライナ侵攻の現状を例にとって説明したい。