前編ではWebからWeb2.0までの変革を、中編では、その間にあった小さな変革であるWeb1.5とWeb2.5について取り上げてきました。
この後編ではWeb3につい解説していきます。
始まったばかりの変革ですので、決定打というものがまだありませんが、歴史を振り返ることによってある程度は予想することができます。
その前にWeb2.0からWeb3への流れを知ることができる例をご説明しましょう。
Web2.0のサービスで主流になっているデータ格納方法であるクラウドコンピューティングは、ユーザーの作ったコンテンツを1箇所に集めてサービスを行っています。
そしてそのデータはプラットフォーマーが所持しています。
無料で使わせてもらっているから仕方がないと思っているかもしれませんが、そのデータを所持することによってGAFAなどのプラットフォーマーは収益を上げているのです。
まさに中央集権的な発想です。
そして民主主義的に広まってきたインターネットのネットワークトラフィックを数少ないプラットフォーマーが独占しています。
都合がいいのはプラットフォーマーだけではありません。
政府にとっても草の根的に広がってきたインターネットを把握するには、プラットフォーマーだけを監視すればよく、効率がいいのです。
これは中国の話ではありません。米国でもプラットフォーマーは政府にデータを差し出さなければならないのです。