ロシアによるウクライナ侵攻から1カ月以上が経つが、戦闘がすぐに収まる気配はない。
3月29日、ロシアとウクライナによる停戦交渉が行われたが、紛争の終結にはなおも時間がかかりそうだ。
むしろウクライナ国内では地域によって、戦闘が拡大している場所もある。それだけではない。
ロシアのウラジーミル・プーチン政権はウクライナに向けて精密誘導兵器や超音速ミサイルを使用していることが分かっている。
さらに、今後は生物・化学兵器や戦術核兵器の使用も懸念されている。
プーチン氏がさらなる窮地に追い込まれた時に、最終兵器とも言える戦術核を使用してくる可能性も捨て切れない。
この点では欧米の軍事専門家の間でも意見が分かれる。
というのも、ロシアの軍事作戦が計画通りに進んでいない兆候があるため、プーチン氏が今後、どういった行動をとるかが読めないからである。
ウクライナ侵攻前、プーチン氏はウクライナを制圧するのに1カ月以上を費やすとは考えていなかったはずだ。
軍事侵攻にあたって、ロシア側が採用した考え方は「垂直的エスカレーション」というものである。