大人は摂取する量と質、活動量にも注意

 次は成人についてだ。

 ほぼ体ができ上がった大人は、取り過ぎに注意が必要だ。肉類には脂質や動脈硬化の原因となる飽和脂肪酸も多く含まれているので取り過ぎると脂質異常になるリスクがあるためだ。なるべく低脂質なたんぱく質摂取を心がけたい。

 一方で若い女性に多いといわれる筋肉不足の痩せ型の人は、たんぱく質と活動量の不足が考えられる。こちらは1回の食事に手のひら一つ分のたんぱく質を意識したい。

「忙しくて毎度の食事に気が回らない人も多いと思います。1日の食事の中では、自宅の夕食でバランスを取れる人が多いので、夕食の主菜の量が手のひら一つ分あるか確認してみてください。理想は肉と魚を交互に食べることですが、魚の調理は面倒だという方には缶詰の利用を提案しています。特にサバの水煮缶は塩分少なめでEPAやDHAが豊富ですし、味噌やしょうゆ煮よりは塩分も少なめで、和え物にしたり味噌汁に入れたりとアレンジがいろいろできます。素材にこだわっている高級なサバ缶はとっても美味しいので、自分へのごほうびやプレゼントにもおすすめですよ」

 外食や弁当などの購入が多い人は栄養価の表示を見て惣菜を組み合わせたり、高たんぱくをうたった弁当をチョイスしたりするのも手だ。

「そうは言っても毎食バランスを整えるのは難しいので、1週間単位で肉、魚をどの程度食べたかなと考えてもらえればいいでしょう。昨日の3食で足りなかったからといって、すぐにたんぱく質不足に陥るわけではありません。不足が長期的な習慣にならないようにバランスをとっていければ大丈夫です」