光復会会長を辞任した金元雄氏(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 文在寅大統領の反日パートナーの金元雄(キム・ウォンウン)光復会会長が電撃辞任した。光復会の収入を横領した疑惑がTV朝鮮で暴露されてから22日後のことだった。大統領選挙を控えて、金氏を巡る国民世論が「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補に不利だと判断したのだろう。

政治的に中立的であるはずの光復会を政権・与党の援護団体に

 光復会は、抗日運動の有功者とその子孫たちの福祉や親睦などの図る団体で、国家報勲処が管轄する報勲団体だ。光復会は定款では政治的中立を守らなければならないと明記されているが、国会議員3選の金元雄氏が会長に当選してからは、野党攻撃の先頭に立つ親政権団体となってしまった。

 金氏は12回も党籍を移したが、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領とは焼肉屋を共同運営したほどの親友であり、政治的同志だった。2002年、現在の「国民の力」の前身であるハンナラ党所属の国会議員時代、盧武鉉氏が民主党の大統領候補に出馬すると、盧武鉉支持を宣言して離党。盧武鉉政権では非公開特使として数回にわたって北朝鮮に派遣されるなど、南北外交の水面下で大活躍した。

 2010年に政界引退を宣言した後は、主にNL系(従北性向の民族解放論者)市民運動家とともに在野での活動を続けてきた。

 2019年6月、文在寅政権下で光復会会長に選出されて以降、露骨に政治色を表わす行動で、メディアから多くの批判を受けたが、本人は全く意に介さず、過激な行動を続けてきた。