韓国の首都ソウルで新形新型コロナウイルス感染症の検査のために並ぶ人(2月14日、写真:AP/アフロ)

 日本に一時帰国して2022年2月9日にソウルに戻った。大統領選挙投票日(3月9日)までちょうど1か月の韓国は、新型コロナウイルス感染症オミクロン株の大流行と格闘中だった。

 2月14日午前10時、筆者は自宅から歩いて40分ほどの区の保健所に「隔離解除前PCR検査」のために行った。

長い2つの行列

「しまった!時間帯を間違えたか」

 保健所近くに来て、こう思った。週明け月曜日午前中という、最も混雑している時間帯に来てしまった。遠くから見ても、すごい行列なのだ。

 保健所に到着すると行列が左右に2本ある。係員が近寄ってきた。

「どうされましたか?」

「入国者の隔離解除前検査です」

「あっ、では、右の方に並んでください」

 右の方に・・・いったいどこまで列があるのか。保健所に隣接する高校を越えてはるか向こうまで行列がある。左の列も、かなりの長さだ。

 この保健所の右の列はPCR検査、左の列は「迅速抗原検査」のためだ。

 この日は、さほど寒くはなかったが、結局、屋外の待機行列に並んで検査を終えるまでに1時間半ほどかかった。

 それでも幸運だったのか。左の「迅速抗原検査」の方は、午前中の受付時間の1時間近く前の11時頃に「受付終了」となった。

 待機者が多過ぎたのだ。

 結局、今年に入ってまだ2月だというにも何度検査を受けたか。韓国出国前検査、成田空港と施設で合わせて3回、日本出国前、韓国入国後2回・・・日本に一度帰ると、7回検査を受けたことになる。