ソウルの繁華街はかつての賑わいを取り戻している

 2021年11月18日、韓国では大学修学能力試験(修能=日本の大学入学共通テストに相当)の実施日だ。

 筆者の自宅近くの予備校には、まだ真っ暗な午前6時過ぎから受験生が「最後の調整」のために1人また1人登校している。

 受験生にとっては、今年も勉強とともに新型コロナウイルス感染症が最も厄介な難物だった。

 今年の修能志願者は50万9000人。コロナ対応で試験場が5種類に分かれている。

 感染しておらず症状もない受験生は普通のマスク着用で一般試験場に。発熱などの症状がある場合は、「KF80」等級以上の防疫マスクを着用して別途試験場に。

感染者も受験できます

 濃厚接触者などで「隔離」になっている場合は、症状者と無症状者を分けてそれぞれの試験場の専用スペースに。

 感染者は、病院や治療センターに設置した試験場で、それぞれ受験できる。

「感染しても受験できるので安心して検査を」ということで、試験前日は全国の保健所で午後10時までPCR検査を受けることにできるようにした。

 毎年のように修能試験場前には高校の後輩や父兄が詰めかけて「最後の激励」をするが、今年も「自粛」要請が出た。

 受験生にとっても何とも心配なことに、コロナの新規感染者がじりじりと増えている。

 2021年11月16日午前零時時点で集計した前日の新規感染者数は2125人。7日連続で2000人を超えてしまった。