人気のない仁川空港(筆者撮影)

 2021年9月半ばから3週間ほど日本に一時帰国した。8カ月ぶりだったが、前回とは韓国入国後の生活が一変した。

 韓国は、7月以降なかなか新規感染者数が減らないものの、ワクチン接種完了者に対するインセンティブを拡大して「ウィズ・コロナ」に舵を切りつつある。

 コロナ禍での一時帰国のためには様々な準備が必要だ。

 一度出国してから、韓国に再入国するために、事前に再入国の許可を取る必要がある。

 コロナ以前は外国人登録証を保有していれば、こうした手続きが必要ではなかった。ただし、手続きはネット上で簡単に済む。

日本の水際対策

 PCR検査も必須だ。筆者は、韓国出国2日前に民間病院で検査を受けた。「陰性確認書」の作成を含めて13万ウォン(1円=11ウォン)ほどだった。日本に比べてかなり安かった。

 ソウルと東京間には、コロナ以前には、金浦(キンポ)~羽田便が就航していたが、運休中だ。

 そもそも無査証観光客の行き来ができなくなったことなどで、利用客が激減した。韓国が海外入国者の防疫管理を仁川空港に集中させたことなど体制上の理由もあるようだが、今後は、再開時期が議論になるだろう。

 仁川空港も機内も、ガラガラだった。2020年12月とあまり変わらない印象だった。

 成田空港に到着してみると、2020年12月とは対応が全く異なっていた。当時は、韓国から日本への入国者に対しては事前のPCR検査も空港での検査も不要だった。

 2週間の「自宅待機」や空港からの公共交通機関利用禁止などの説明はあったが、拍子抜けするほど簡単に入国できた。

 今度は違った。