漢江の対岸・韓国側から見た北朝鮮はアジアで最も貧しいように見えるのだが・・・

北朝鮮崇拝者が増える韓国

 1月30日、韓国は旧正月の連休に入り、新型コロナウイルス感染症のせいでソーシャル・ディスタンス規制はあるものの、平和な時間が流れていた。

 そこへ、北朝鮮は今年に入って7回目のミサイルを発射した。

 特に、今回のミサイルは中距離弾道ミサイルである可能性が高く、2018年に北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射をした時のような強硬な軍事行動を示している。

 今年、韓国では大統領選挙が行われる予定で、すでに与野党の候補が決まり、文在寅大統領の影は薄くなっている。

 それでも、文在寅大統領は最後に足跡を残そうとしているのか、北朝鮮との終戦宣言をしたくてうずうずしているようである。

 そんな文在寅大統領だが、さすがに今回は北朝鮮の威嚇だと考えたらしく、国家安全保障会議(NSC)全体会議を緊急招集し、北朝鮮の中距離弾道ミサイル発射関連の動向を報告させた。

 日本では北朝鮮のこのような一連のミサイル発射に関して、憂慮するような報道がされているのかもしれない。

 しかし、韓国に住んでいると、北朝鮮のミサイル発射に関しては「あ、またか」ぐらいの緊張感のない反応となってしまう。

 韓国人が北朝鮮を敵とは見ていない証のようなものかもしれない。それを証明するようなエピソードをいくつか紹介しよう。

 2022年1月5日、韓国の流通財閥のオーナーである鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)副会長は、二日酔い解消剤の写真と一緒に「最後まで生き残るぞ。滅共!!」とインスタグラムに投稿した。