2月1日にクーデター以降、デモや集会を続ける市民に実弾射撃を含む強権的弾圧で臨んでいるミャンマーの軍政。その犠牲者はこれまでに約1000人に上っている。
こうした厳しい国内の人権状況を、海外のミス・コンテストの会場で国際社会に訴えたミス・ミャンマーが2人、生命の危険からミャンマーへの帰国ができない状態が続いている。
そのうちの1人がこのほど英国のモデル会社と1年間の専属契約を結び、国際社会でモデルとしての活動を再開することになった。
さらにもう1人のミスは、コンテストが行われたタイ政府の特別措置で「ミャンマーに帰国すると逮捕される危険がある」として現在もタイ国内に滞在しているとされる。
またミャンマー国内に滞在していた元ミス・ミャンマーの女性は武器を取って軍と戦うことを選択。軍政と対立する国境周辺の少数民族武装組織に身を投じて、軍事訓練を受けていることも明らかになるなど、複数の「ミス・ミャンマー」が反軍政の先頭にたって活動している。
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米滞在中の支援に感謝表明
2021年5月に米国フロリダ州で開かれた「ミス・ユニバース世界大会」に「ミス・ミャンマー」として参加したトゥザル・ウィン・ルウィンさん(23歳)は、ステージにミャンマーの民族衣装で登場した。そして「ミャンマーを救ってほしい」と書かれたプラカードを掲げて会場の聴衆さらにテレビなどを通じて国際社会にミャンマーの窮状を直接訴える挙に出た。
トゥザルさんは大会前に事前収録したという動画の中でもミャンマーで民主主義回復を求める若者や市民が銃弾に倒れている状況を訴えたという。