以上の統計を見ると、バイデン政権になってから、ニューステレビ局の視聴者が全体的に大きく減ったことがわかる。そして、なかでもCNNの低下が際立っている。その理由はなんなのか。

バイデン政権に甘すぎて民主党支持派もそっぽ?

 トランプ氏はこれまでにも「私が大統領ではなくなったことで、国民の政治への関心が低下した。だからテレビニュースを見る人の数も減少した」「CNNは私に関する虚報や誤報を面白おかしく、しかも大量に報じていたから注目されたのだ」などと訴えてきた。

 この点についてコーネル大学のメディア研究のウィリアム・ジェイコブソン教授は以下のように述べている。

「トランプ政権時代は、CNNもMSNBCも、民主党を支持するリベラルメディアとしてトランプ氏を叩いた。その徹底ぶりによって、反トランプ派はもちろん中間層やトランプ支持層の関心も集めたといえる。その関心はCNNやMSNBCという媒体への興味や愛着ではなかった。また、トランプ政権の終盤には、そうしたメディアの報道への信憑性が明白に落ちていた。だからトランプ退陣後に視聴者がこのように減少したのは当然といえるだろう」

 つまりは、CNNのトランプ叩きが激しすぎたことが今日の視聴者離れにつながったということなのか。