(北村 淳:軍事社会学者)
トランプ政権末期、米国は各種地対艦攻撃兵器システムの台湾への輸出を、台湾との間で滑り込み的に仮合意した。このほど、仮合意だった台湾への輸出が正式に決定された。
台湾陸軍は、11セットの高機動ロケット砲システム (HIMARS) と64セットの陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)、M240B機関銃11丁、M1152A1多目的高機動車7両、それに17セットの射撃管制用戦術データシステムを米国から調達することになった。調達価格は3億4600万米ドルである。
陸軍が運用する地対艦精密攻撃兵器に加えて、台湾海軍もハープーン地対艦ミサイルシステムを調達することになっている。ハープーン・ブロックII対艦ミサイル400発、100両の発射システム用車輌、それに25両の射撃管制システム用車両などで構成される地対艦ミサイルシステムである。購入価格は23億7000万米ドルだ。