アメリカ海兵隊が手にすることになる地対艦ミサイル(写真:レイセオン社)

(北村 淳:軍事社会学者)

 トランプ政権時代にアメリカの国防戦略が大転換され、中国とロシアを筆頭とする軍事強国がアメリカ軍にとっての主たる仮想敵として位置づけられた。

 それを受けてアメリカ海兵隊も、基本戦略の徹底的な見直しを基に昨年(2020年)3月末に公表された「フォースデザイン2030」というガイドラインに準拠して、組織全体にわたる抜本的大改革を開始した。

順調に進展し始めた大改革

 このほどこの組織改革努力が1年経過したため、その進捗具合と修正検討事項などが公表された(『フォースデザイン2030 年次更新』)。