記者の質問にも詭弁繰り返すだけ

 政府が延長を決めた5月7日、菅義偉首相は会見でこう述べている。

「これまで、外出を控えるなど御協力いただいた国民の皆様、休業要請などに応じていただいた事業者の皆さん、医療、介護の現場で懸命の御尽力を頂いております関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。また、今回の延長により、引き続き御負担をおかけします皆様に深くおわびを申し上げます」

 もうそんな言葉は聞き飽きた。毎回、菅首相は国民へのお詫びにはじまって、さらなる協力を求める。そんな常態化は、ずっと以前から書いてきている。もうここまで繰り返されると、腹の内では詫びていないはずだ。詫びたところで、責任の取り方を知らない。

(参考記事)国民へのお詫びとお願い、それ以外に首相は何してる
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/64367

 しかも、記者からの「そもそも短期集中という設定は正しかったのか」との質問に、「人流の減少という目的は達成できた」と強弁してみせる。だが、専門家からも2週間余で感染者を大きく減らすのは困難との懸念があがっていたはずだった。それを政府が無視したお粗末な結果がこれだ。それどこか、東京の新規感染者数は連休明けから1000人を超えて、むしろ増加している。