電子はどこにいるのか
原子については次のことを知っておこう。
・原子は、おおよそ1億分の1センチメートル程度の直径である。
・原子核の直径は、原子の直径のおおよそ10万分の1~1万分の1程度である。仮に1万分の1とすると、原子の直径を東京ドーム1個分とした場合、そのなかの原子核の直径は1円玉程度である。
・原子核は、正電荷を持った陽子と電気的に中性な中性子からなっている。
・まわりにある電子は非常に小さく、重さで考えると水素原子核の約1800分の1ほどである。したがって、原子の質量はほとんど原子核(陽子+中性子)の質量と考えてよい。
・電子はバウムクーヘンやタマネギのように原子核のまわりに層状になっており、それぞれの部屋(電子殻)のなかに何個かずつ割り当てられて存在している。もっと詳しく言うと、電子は原子核のまわりに無秩序に存在しているのではなく、とびとびに存在する電子殻のなかにいる。電子殻を内側からK殻、L殻、M殻・・・といい、それぞれに定員があり、K殻には2個、L殻には8個、M殻には18個の電子が入る。