──私たちの想像以上に日本のポップカルチャーを愛する人が世界に大勢いるんですね。

上坂 日本の皆さんも、ぜひそういう人たちと交流していただきたいですね。外国語を勉強しなきゃいけないとか、その国のことをよく調べなければいけないとか、自分には無理だと思われるかもしれません。でも個人と個人の交流というのは、全然敷居が高くないんです。

 私もカタールに行ったとき言葉は全然わかりませんでしたが、アニメのイラストとかフィギュアを一緒に見て、これ知ってますか? 知ってます、大好きです! みたいなジェスチャーで現地の方と盛り上がることができました。私が生アフレコをしたときは、日本語が通じなくてもキャラクターの声ということでみなさんとても喜んでくださいました。それは、やはり日本のポップカルチャーの力のおかげだと思います。

 同じものを見て、いいね、素敵だね、と言えるのは素晴らしいことですし、それはもう立派な文化外交ですよね。日本と外国の政治的・経済的な関係がどうであれ、そうした交流から、皆さんがその国の人々が好きだなという気持ちを持てたらいいなと思います。

 今はスケジュールの都合でなかなか行けないんですが、アメリカやフランス、ドイツなどの大きなイベントはまだ行ったことがないので、ぜひまた機会があったら文化外交に行ってみたいですね。