──日本にはメイドカフェがあり、漫画にもよくメイドが登場します。メイドに扮するコスプレイヤーもたくさんいて、メイドは日本のポップカルチャーと切り離せない存在だと思うのですが、日本でこんなにメイドが受けるのはなぜだと思いますか。
上坂 日本のメイドはイギリスとかの由緒正しい職業としてのメイドとは完全に独立した文化ですよね。ユニークなのは、決まり事がはっきりしていることでしょうか。例えば、必ずかわいいメイド服を着て、「ご主人さま」「おかえりなさいませ」などお決まりの言葉を使います。そういうお約束事がある一方で、そこにひねりを加えることもできます。「設定で遊ぶ」ということですね。日本の「メイド」はそういう文化なのかなと思います。
──お作法をつくってその中で遊ぶわけですね。ある意味、日本的なのかもしれませんね。
上坂 そうですね。決まり事のある「ごっこ遊び」と言えばいいんでしょうか。
日本語ができなくてもセリフ丸暗記の現地ファン
──上坂さんの活動は幅広いですが、「文化外交」活動にも意欲的です。海外イベントへの初めての参加は2012年ですね。作家・コンテンツメディアプロデューサーの櫻井孝昌さんのアレンジでカタール・ドーハのイベントに参加しました。ドーハでは何をされたのですか。
上坂 外国の文化を幅広く紹介する「国際ブックフェア」というイベントに参加し、ロリータファッションを着て、声優としてトークイベントに出演しました。見に来られたみなさんの前で生アフレコもやりました。
──反応はいかがでしたか。