動画配信サービス「ディズニー+」の画面イメージ(写真:PA Images/アフロ)

 米ウォルト・ディズニーは3月9日、動画配信サービス「Disney+」の有料会員数が1億人の大台を突破したと明らかにした。2020年11月時点では24年までに6000万~9000万人になると予測していたが、これを上回った。

ネットフリックスの半数

 映画「スター・ウォーズ」シリーズの「マンダロリアン」やマーベル・スタジオが制作した「ワンダヴィジョン」といったドラマシリーズが人気となり、会員数の増加につながったという。

 ボブ・チャペックCEO(最高経営責任者)は同日開いた株主総会で、「Disney+の大きな成功は、我々をさらに野心的にさせている。質の高いコンテンツ制作に向けて投資を拡大していく」と述べ、年間の新作本数を100本以上とする目標を掲げた。

 ディズニーがDisney+を米国で始めたのは19年11月。初日の登録会員数は約1000万人。その後3カ月ごとに2650万人、3350万人、5750万人と推移。先ごろ20年12月末時点の会員数が9490万人に達したと明らかにしていた。現在はカナダやオーストラリア、日本、欧州、中南米へと拡大し、世界59カ国でサービスを提供している(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。

 これに対し、米動画配信大手ネットフリックスの20年末時点の世界有料会員数は2億366万人(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。Disney+はサービス開始から1年余りでネットフリックスの約半数の会員を獲得した。米CNBCによると、Disney+の会員数はネットフリックスに次ぐ第2位。ディズニーは24年までに2億3000万~2億6000万人に増えると見込んでいる。

組織再編で直販戦略を加速

 新型コロナウイルスによる巣ごもり需要の増加で動画配信が勢いを増している。同社は20年10月、メディアとエンターテインメント事業を再編すると発表。Disney+などのコンテンツ配信と販売、広告などの事業を1つの組織に集約。直販戦略を加速させるとしていた。