フェイスブックは2017年の開発者向け会議で眼鏡型ウエアラブルのAR機能を披露していた(写真:AP/アフロ)

 米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)が眼鏡型ウエアラブル技術の展望を語ったと、米CNBCが3月8日に報じた。

「将来はテレポート出社も」

 2030年までに人々は最先端の眼鏡型ウエアラブル機器を使って、テレポート(瞬間移動)するように顧客の家を訪問したり、出社したりできるようになるという。

 こうしたヘッドセット型のデジタル体験では、あたかも自分が相手の家のソファに座り、一緒にいるような自然なコミュニケーションがとれるのが特徴だとしている。

 そして、対面会議が減ることで、通勤や出張の機会も減り、気候変動対策に寄与すると同氏はみている。

 「確かに人々はこれからも自動車や飛行機に乗って移動する。しかし、我々が仮想的にあちらこちらに移動できるようになれば、通勤や個々の面倒な移動を減らせるだけでなく、社会や地球環境にとっても良いことが起きる」と同氏は述べた。

 さらに、こうしたAR(拡張現実)技術によって働き方も変わるとしている。「“テレポートで出勤”するようになれば、社員は好きな場所に住むことができる。おそらく、住宅価格や家賃などが安い場所を自由に選べる」と述べた。

「社員の半数がリモートワークへ」

 コロナ禍で多くのテクノロジー企業が在宅勤務を導入し、パンデミック収束後も在宅を認める動きが出ている。

 フェイスブックや米アマゾン・ドット・コム、米グーグルなどの大手はコロナ後をにらみオフィス拡大計画を進めるものの、働き方の自由を認める方針も示している。