3Dで印刷されたフェイスブックのロゴ（写真：ロイター/アフロ）

　米フェイスブックは9月23日、「CTRLラボス」という米国の新興企業を買収することで同社と合意したことを明らかにした。

神経細胞の電気信号を入力信号に変換

　CTRLラボスは、ニューヨークに拠点を置く企業で、2015年に設立された。ニューラル・インターフェース技術を研究開発している。この技術を応用すれば、パソコンやスマートフォンなどの電子機器の操作が入力装置や指を使うことなく可能になるという。

　フェイスブックのAR（augmented reality、拡張現実）／VR（virtual reality、仮想現実）の技術部門担当バイスプレジデントのアンドリュー・ボスワース氏によると、この技術は次のようなものだという。

　我々がマウスをクリックしたりディスプレーをタップしたりする際、脊髄にある神経細胞が電気信号を手の筋肉に送り、動作をするように伝える。

　CTRLラボスの技術では、リストバンド型の機器で電気信号を捉え、電子機器の入力信号に変換する。これによりユーザーは微小な手の動き、あるいは意図するだけで機器の操作が可能になるとしている。

　ボスワース氏はその一例として、写真を友達と共有することもできるようになると説明している。将来のスマートフォンは、脳による操作が可能になるのかもしれない。

　フェイスブックの本社は米シリコンバレーにあるが、ARやVRの技術を開発する研究部門「Facebook Reality Labs」はワシントン州シアトル郊外のレドモンドにある。