米IDCによると、今年(2018年)4~6月期におけるVR(Virtual Reality、仮想現実)用ヘッドセットの世界出荷台数は、1年前から33.7%減少した。
こうして出荷台数は大きく落ち込んだが、これは市場が急成長していく過程の一時的な停滞だとIDCは分析している。
というのも4~6月期は、これまでにない顕著な傾向が表れたからだ。
スマホ利用のビューワー型が激減
VRヘッドセットには、「スクリーンレス・ビューワー」と呼ばれる簡易型がある。これは、スマートフォンを組み込んで、その画面をディスプレーとして使うもので、比較的安価な製品。
この市場では、これまでスクリーンレス・ビューワーが大半を占めていた。しかし、4~6月はこれらの製品が、1年前から6割減少した。
VRヘッドセットには、パソコンやゲーム機などと接続して使う「テザード型」もある。こちらの出荷台数も同37.3%減と、大きく落ち込んだ。
接続機器要らずの単体型が急伸中
これに対し、パソコンなどの接続機器が不要となる「スタンドアロン(単体)型」が、同417.7%増と大きく伸びた。