先ごろ、VR(virtual reality、仮想現実)を実現するためのヘッドセットは、その四半期出荷台数が、初めて100万台の大台に乗ったという調査データがあった。
しかし、米国の調査会社IDCがこのほどまとめたレポートによると、この市場は、それをはるかに上回る成長速度で伸びていくようだ。
(参考・関連記事)「VRヘッドセット市場、出荷台数が初めて100万台超え」
世界出荷台数、4年後には6倍超に
IDCは、VRのほか、AR(augmented reality、拡張現実)も含めたヘッドセットの世界出荷台数が今年(2017年)の960万台から、2021年には5920万台に増えると予測している。つまり市場規模は、実に6倍以上になると見ているわけだ。
IDCは、その要因として、主役製品の交代を挙げている。
現在、VR/ARのヘッドセットとして最も売れているのは「スクリーンレス・ビューワー」と呼ばれる簡易型。これは、スマートフォンを組み込んで、その画面をディスプレーとして使うもので、製品には、韓国サムスン電子の「Gear VR」や、米グーグルの「Daydream View」などがある。
しかし、数年で状況は変化するとIDCは指摘。今後主流となる製品は、パソコンやゲーム機などと接続して使う「テザード型」や、単体で動作し、パソコンなどが不要となる「スタンドアロン型」で、市場の主役は、より本格的な機器へと移行していくのだという。