米アップル、シリ搭載スピーカー「ホームポッド」を発表

米カリフォルニア州の世界開発者会議で、バーチャルリアリティー(VR)用のヘッドセットを着用する人(2017年6月5日撮影)。(c)AFP/Josh Edelson〔AFPBB News

 米テッククランチが伝えるところによると、米アップルは今年の夏に、AR(拡張現実)用のヘッドセットを手がけるカナダの新興企業を買収したようだ。

独自技術を持つカナダ企業を買収

 この企業は、バーバーナ(Vrvana)と言い、モントリオールを拠点にして活動していた。「トーテム(Totem)」という同社が開発したヘッドセットは、通常のAR用ヘッドセットのように、透過型ディスプレー越しに見える現実の風景にデジタル情報を重ね合わせるのではなく、前方にあるカメラで目の前の風景を捉え、それを内部のOLED(有機EL)ディスプレーに、デジタル情報とともに映し出す。

 そのメリットは、利用者を完全にデジタル空間の中に没入させるVR(仮想現実)にも利用できる点。また搭載するカメラシステムは、利用者の3D(3次元)空間上の位置を捉えることができる。赤外線カメラも搭載しており、こちらは利用者の手の位置を追跡する。

 事情に詳しい関係者の話によると、アップルはこのバーバーナを、3000万ドル(約33億6000万円)で買収した。同社のウェブサイトには今もアクセスできるが、ソーシャルメディアのアカウントは今夏から更新が止まっている。すでに従業員の多くが、米カリフォルニアのアップル本社のチームに加わったと、テッククランチは伝えている。

信憑性増す、アップルのヘッドセット開発

 アップルは、こうした報道について、コメントしないことで知られているが、今回のバーバーナ買収が事実であれば、同社がAR用ヘッドセットを開発しているという、これまでにもあった観測や報道の信憑性を示すものだと米アップルインサイダー伝えている。

 アップルインサイダーによると、アップルはコードネームで「T288」と呼ぶ、AR用ヘッドセットを開発している。これには自社開発のディスプレーやプロセッサー、OS(基本ソフト)が搭載されるのだという。