これがセクハラだったかどうかはともかく、橋本氏自身が深く反省していたことは事実である。このことが原因だと思われるが、激痩せして、杖をつかなければ歩けないほどになっていた。

 竹下氏の無知も甚だしい。竹下氏は「男勝りと言いたかった」などと訂正したが、その訂正も何の意味もなく後の祭りだった。

 竹下氏の問題発言はこれだけではない。島根県の丸山達也知事が、東京オリンピックの聖火リレーを中止することを検討すると表明したことについて、「知事の発言は不用意だ。注意しようと思っている」と語ったことだ。ちなみに竹下氏は島根県選出議員である。

 丸山知事は、東京都の感染状況がいまだ深刻であること、都が感染経路を追跡する「積極的疫学調査」の縮小を決めたことなどを理由に挙げ、東京五輪について「現在の状況では開催すべきではない」と強調した。その後の記者会見で、東京で病院に入れず自宅で亡くなる人が多いことなども指摘している。

 また緊急事態宣言が発令されている地域では、飲食業の時短営業に対して1日6万円が支給されている。しかし、政府や専門家は、夜の飲食が感染を拡大させていると指摘しているため、宣言地域外の島根県でも時短営業が行われている。だが島根県にはまったく支給されない。これは不公平であると強調している。実にもっともな指摘である。こういう中で思い切って発言した丸山知事に拍手を贈りたい。

 ネット上では「県の首長に一国会議員が注意するってどういうこと?」「何様?」「上から目線すぎる」など批判の嵐が巻き起こっている。2月20日の日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」(土曜午前8時)に生出演した大阪の吉村洋文知事も、「知事と国会議員に上下関係ないですから、なんでそんなこと言われなきゃいけないの、と思います」と指摘し、「知事の発言は不用意だといいますけど、その発言が不用意だと思います」「これは違うと思います」と不快感を示した。

 まったくその通りである。そもそも竹下氏は前回の島根県知事選(2019年)で、聖火リレー中止を検討すると表明した丸山知事とは別の候補を支援していた。44年ぶりの保守分裂になって大混乱し、しかも自分の推した候補が負けた責任を取る形で県連会長を退いたのだから、竹下氏は丸山知事を“注意”できる立場にもない、と地元では笑われているそうだ。