かつて商人宿だった建物に、お年寄りたちが暮らしています。2階の部屋で飼われている猫たちが、いっせいに階段を降りてきました。

 なにか叫んでいるのは、猫嫌いな人のようです。「猫を出すんじゃない。自分の部屋にしまっておけ」と言ったのだと思います。

 怒鳴られて猫たちは、一瞬、ビクッとしましたが、その後は知らんふりで遊びはじめました。

 猫嫌いな人がいれば、猫好きな人もいます。ここで暮らすおじいさんが、顔をほころばせながら、ドライフードを与えていました。

 花蓮で黒猫を見かけたのは、定食屋さんにいたこの一匹だけでした。店の人は、「黒猫は客を招く。黒猫は縁起がいいんだ」と話してくれました。

 こちらのコンビニエンスストアには、兄弟で「招き猫」をしている2匹がいます。もう1匹は、レジの横に置かれた箱の中に入っていました。こっちの猫は商品棚の中で休憩中のようです。