セキュリティフェンスで囲まれた米国議会議事堂(写真:AP/アフロ)

 米フェイスブック(FB)と米アマゾン・ドット・コムの米連邦政府に対するロビー活動の費用が増大したと、米ウォール・ストリート・ジャーナルが1月24日に報じた。

フェイスブック18%増、アマゾン11%増

 2020年におけるフェイスブックのロビー活動費は前年比約18%増の約2000万ドル(約21億円)で、米企業の中で最大だった。これに次いだのがアマゾンで、同11%増の約1800万ドル(約19億円)。2社は前年に続き1位と2位。

 また、「GAFA」の中では、米グーグルが750万ドル(約8億円)、米アップルは670万ドル(約7億円)だった。

 このほかのテクノロジー大手では、米マイクロソフトが940万ドル(約10億円)、米オラクルが810万ドル(約8億4000万円)、中国発動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の親会社、中国・北京字節跳動科技(バイトダンス)は260万ドル(約3億円)、米ツイッターは150万ドル(約1億6000万円)だった。

開示された費用は活動費のごく一部

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、これら連邦法で開示が義務付けられている費用は、各社が自社に対する批判をかわしたり、連邦政府との友好関係を築いたりするために使われる費用全体のごく一部だという。

 特に、グーグルとフェイスブックは当局に反トラスト法(独占禁止法)訴訟を提起されている。アマゾンとアップルについては、当局が反トラスト違反に関する調査を継続中で、これらがバイデン米新政権の下、拡大する可能性があり、各社の規制対策費用は増大しそうだという。

上下両院の主導権握る民主、法改正狙う

 同紙によるとバイデン米大統領はまだ、テクノロジー分野に関する政策の詳細を説明していない。だが、連邦議会の民主党議員は、巨大テック企業の市場支配力に対し、毅然とした姿勢で取り組むように大統領に圧力をかけているという。