中国ネット検索大手の百度(バイドゥ)が中国民営自動車大手の浙江吉利控股集団と提携し、電気自動車(EV)の製造会社を設立すると、ロイターや米CNBCが1月11日に報じた。
百度ブランドのEVを開発
百度が開発中の自動運転技術と、吉利の自動車製造技術を持ち寄るという。新会社には百度が過半を出資し、吉利は戦略投資企業になると報じている。
吉利は百度ブランドのEVの製造を担当する。一方、百度はソフトウエアなどの技術開発に注力する。報道によると、百度は自動運転ソフトウエア搭載の車両を使って北京で「Go Robotaxi」と呼ぶタクシーサービスの公道走行試験を行っている。同社は「DuerOS」と呼ぶAI(人工知能)アシスタントや地図アプリも開発しており、これらが百度のEVに搭載されるもようだ。
百度は2017年に自動運転技術開発部門「アポロ」を立ち上げており、吉利やトヨタ自動車、独フォルクスワーゲン(VW)、米フォード・モーターなどと協力関係にある。
ロイターによると、米テスラがEV市場で成功を収めて以来、こうしたテクノロジー大手の市場参入が相次いでいるという。
アップルは現代自と交渉中
韓国・現代自動車は1月8日、アップルと「初期の段階」の交渉を進めていると明らかにした。韓国メディアの「Korea IT News」は、現代自動車のグループ会社、起亜自動車が米ジョージア州に持つ工場でアップルのEVを生産すると報じた。21年3月までに契約を締結し、24年ごろに米国で生産を始める計画だという。
アップルと現代自動車が共同出資し、米国内に新たな工場を建設する可能性もあるという。まず22年に「試用モデル」を開発し、24年ごろに10万台を生産する。提案されている工場は年間40万台の生産能力を持つと報じている(ロイターの記事)。