記者:これは内政干渉になるからあまり言いたくないが、日本は国民が政府に対して自由にモノを言える国なのに、なぜ反乱を起こさないのか不思議でならない。菅義偉首相と小池百合子都知事は、国民・都民の生命と安全をきちんと守れないのだから、明らかに無能な指導者ではないか。

「中国から日本への出張は『決死隊』」

社長:日本という国は、平時はとても過ごしやすいが、有事になると、まるでダメ国になるね。日本政府がやっている「COCOA」(新型コロナウイルス接触確認アプリ)なんて、中国の「健康コード」と較べると、オモチャみたいだもの。おまけに、日本人の2割くらいしか入っていない(注:厚生労働省のHPによれば、12月28日現在のダウンロード数は約2245万件)。

 来月、上海の取引先の会社の人たちが、契約書の更新のため、来日することになっているが、社内では「決死隊」と言われているんだとか。菅政権は「ハンコ廃止」なんて言っているけど、日本のビジネス現場はまるで変わっていない。進歩したのは、テレワークが普及したことくらいだ。

運転手:コロナのせいで、今年の売り上げは、昨年の半分強に落ち込んだ。旅行会社に勤めていた妻はクビになった。でも、これだけコロナが騒がれていても、同僚のタクシー運転手でコロナに感染した人はいない。われわれは客を選べないけれど、満員の通勤ラッシュの電車に乗ることもないし、日本にも意外に安全な職業があると再認識している(笑)。

*写真はイメージ

社長:私の場合は、中国がコロナでパニックになった3月くらいまでが、一番苦しかった。もう「マスク密売業者」に転身しようかなと思ったりもした(笑)。でもそれ以降は、徐々に業績が回復してきた。夏以降の中国の景気の回復ぶりは驚くものがある。世界の主要国の中でも、今年プラス成長する国は中国だけだとか。やはりわが民族には、「爆買いDNA」が宿っている(笑)。