小池百合子東京都知事は、新型コロナウイルス感染拡大について、21日に緊急の記者会見を開いた。東京都が「年末年始 コロナ特別警報」発令中であることを前提に、都民の年末年始の外出自粛を呼びかけている。
「あの静かなお正月があったからこそ、あの静かな年末年始があったからこそ、2021年穏やかに過ごすことができた、そう思えるような年末年始にしてまいりましょう」
どうして、平然とこういう嘘が言えるのか、不思議でならない。
2021年が、新型コロナウイルスから解き放たれて穏やかに過ごせる保証なんて、どこにもないからだ。
「自粛・感染者減・自粛緩和・感染者増」の繰り返し
東京都では、11月28日から20日間、アルコールを提供する飲食店とカラオケ店の営業時間を夜10時までに短縮するように要請していたが、いわゆる「勝負の3週間」の敗北を受けて、1月11日まで延長している。
時短要請はこれで3回目だ。その度に、新規感染者数が減少したとしても、再び感染が拡大することは目に見えている。今回は、その「第3波」だ。その「第3波」がやってくることは、専門家の間でも予見されていた。
ここで再度の「自粛」を受け入れたところで、再び同じことの繰り返しであることは、およそリテラシーの高い人物ならば理解できる。新型コロナウイルスを、根本的に撲滅することができていないからだ。新型コロナウイルスが消えてなくならない限り、あるいは人間の側が抵抗力を持つまでは、この状況は変わらない。2021年が「穏やかに過ごすこと」ができる理由はどこにもない。