「150万~160万に上る親日派を断罪しなければ」と叫ぶ大作家

 この日の記者会見でも、李氏からの批判に関する質問が出ると、趙氏は李氏を「民族反逆者である親日派」と主張し、以下のように述べた。

「反民特委(韓国独立直後に日帝に協力した親日派を断罪するために設立された「反民族行為特別調査委員会」)は、民族の精気のために、歪曲された歴史を正すためにも必ず復活させなければならない。そうして150万~160万にも上る親日派を断罪しなければならない。その秩序が保たれない限り、この国に未来はない。土着倭寇という、日本への留学を経験すると、みんな親日派になってしまう。民族反逆者になる。日本の罪悪に肩入れして歪曲する彼らを懲罰する新しい法を作る運動が今展開されている」

「日本に留学するとみな親日派、民族反逆者になる」などと発言して波紋を呼んでいる趙延来氏(Wikipediaより)

 文壇を代表する元老の口から出てきたこの刺激的な発言は、ほぼすべての報道機関が記事タイトルに引用した。すると、インターネットでは趙氏を非難するコメントが相次いだ。いまや「進歩系の代表的論客」から「保守系の論客」となった陳重権氏も、自身のフェイスブックでこの発言を「これほどになったら狂気」「時代錯誤的民族主義の中に潜在する極右的傾向が無定見に発現」と批判、さらに文大統領の娘にも言及した。

「大統領のお嬢さんも日本の国士舘大学に留学していたと聞いている。日本に留学すれば親日派だなんて。(彼女も)もうすぐ、趙廷来氏が設置しろという反民特委に回され、民族反逆者として処断されるだろう」

 陳氏のこの発言もネット上ですぐ話題となった。そこで冒頭に書いたような事態となった。つまり、与党が「趙廷来先生の言葉がやや行き過ぎたとしても、国民とともに苦難の時代を生き抜いてきた元老に言う言葉か」と陳氏に警告を発した、というわけだ。