北朝鮮のICBM開発に激怒したトランプ大統領(左)と金正恩委員長

「感染源最高司令官」はフル回転で各地遊説

 ドナルド・トランプ米大統領は10月12日、新型コロナウイルス感染症の治療を受け退院後初めての選挙集会を再開、大統領選に向け「完全復活」をアピールした。

 大統領選レースでは、民主党のジョー・バイデン前副大統領を追う激戦州で再びリードを広げられ後退。

 世論調査ではバイデン氏のトランプ氏に対する全国支持率の差は、6月以来初めて10ポイントの大台に乗った。

 テレビ画面を見る限り、数千人の熱狂的な支持者を前にした上機嫌なトランプ氏は劣勢を挽回しそうにすら見える。

 集まったトランプ支持者の熱気を見ると、バイデン氏の優位がウソのようにも見えてくる。

 だが主流メディアは、トランプ氏の健康状態もさることながら「三密」を無視したトランプ陣営のキャンペーンに眉をひそめている。

 深夜テレビのトークショーの司会者、ジミー・キンメル氏はこう皮肉っている。

「われらの『感染源最高司令官』(Contaminator-in-chief)がマスクなしの大集会をやっている」

「コロナは完治したと診断した医師団から許可が出たそうだ。おめでとう。ということは、精神障害のある大統領が選挙キャンペーンに復帰した、ということだな」