巨人・原辰徳監督(写真:AP/アフロ)

 巨人がセ・リーグの首位を快走している。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響によって全120試合のスケジューリングとなっている中、シーズン折り返しに近づきつつある8月26日現在も貯金12で2位とは5・5ゲーム差。盤石と言っていい。

 26日の東京ヤクルトスワローズ戦(神宮)は中盤まで点の取り合いでシーソーゲームの様相を呈していたが、再び逆転した6回以降は突き放しに成功。終わってみれば20安打12得点を奪う大勝だった。

 今季はコロナ禍で開幕が約3カ月も遅れ、タイトな試合日程となっていることもあり、各球団の選手たちは非常に難しい戦いを強いられている。投打とも主力に故障者や不調にあえぐ選手を抱え込んでいる球団が例年以上に多いことも無論、これと無関係ではない。巨人も例外ではないはずだが、何だかんだと言われながらもチームはキッチリとここまで勝ち星を積み上げている。

 やはり、その大きな原動力となっているのは原辰徳監督の卓越したマネジメント能力であろう。他のセ5球団がなかなか貯金を増やせず四苦八苦する現状をあざ笑うかのように百戦錬磨の指揮官はV2への足固めを図るべくペナントレースをまい進し続けている。

たびたび物議を醸す「原采配」

 しかし昨今、物議を醸す采配でネット上の話題をかっさらっている。直近で言えば、まず1つは25日のヤクルト戦(神宮)で8―2のスコアでリードしていた8回一死一、二塁からダブルスチール(重盗)と思われるプレーを巨人側が行ったこと。打者が空振りしていたことでヒットエンドランだった可能性もあるが、いずれにせよ捕手は虚を突かれて送球モーションを取っただけで“重盗”は見事に成功して走者は二、三塁となった。