大日本帝国と同じ愚を繰り返す中国共産党

 中国の国力が米国を完全に上回るまでは米国に牙を剥かないという、元最高指導者・鄧小平の「韜光養晦(とうこうようかい)」の教えが守り切れなくなるリスクを冒すほどに、習近平国家主席に指導される中国共産党はなりふり構わぬ対外覇権拡張の道を東シナ海や南シナ海、さらにはインド洋においても歩み始めている。

 そのため、蔣介石をして日本を自滅させて漁夫の利を得た中国共産党が、自らの内部矛盾に耐えられなくなる形で「中国が戦うべき6つの戦争」により世界に覇を唱え、日本をはじめ西太平洋地域やユーラシア大陸の大半への侵略拡大により、かつての対日戦線で組んだ米国とロシアの警戒を高め、遂には静謐保持(せいひつほじ)の大国インドまでを潜在的に敵に回す愚を犯している。

 このままでは、中国が数十年のうちに亡びる可能性も無きにしも非ずだ。なぜなら、中国が台湾や尖閣諸島を侵略すれば、それに対抗する外部勢力の反撃・反攻はさらに強まり、それを撃退するためにより広範な地域を占領・支配下に置く必要性が生まれ、侵略や拡張が止められなくなる自縄自縛に陥るからだ。他国を侵すほどに現地での抵抗は高まり、友好国や中立国、同盟国でさえ「次は自国ではないか」と警戒して敵に変わってゆくのである。

「自存自衛のため」朝鮮半島を支配下においた日本が、「朝鮮を守る」ため満蒙(満洲および内蒙古)の奪取が必要となり、その「満蒙を死守する」ため北支(華北)や中支(華中)にまで手を伸ばし、国際的な孤立を深める中で敵を増やし、さらには仏印(現在のベトナム・ラオス・カンボジア)や蘭印(インドネシア)、昭南(英領シンガポール)やマレー半島、比島(フィリピン)、ビルマ(ミャンマー)、果てにはソロモン諸島やニューギニアなどの南太平洋諸島まで勢力下に収めなければならないという際限のない「自己防衛のための侵略」に進んだ愚かさを、中国共産党がまさに繰り返そうとしているのである。