蟹の仕返しに燃えるサス、名前をメモしたときにはまったく気づきませんでしたが、もしかして「砂州」(ラグーン)の意味!? サスの意味を確かめるためにも、またパラオに行かなくては。

 サシミの写真を撮ろうとしたら、この兄弟猫の兄貴だという男の子が、顔をきれいに拭いてくれました。

 大きな犬が棒をくわえて目の前にやってきました。こちらをチラチラと見ながら振り回したので、「これでいっしょに遊ぼうよ」と言っているのでしょう。その棒を投げてやろうと近づけば、くわえたまま走り始めました。ついていくと犬は、家の人から「ここへ座りなさい」と言われていました。

「Kuma、旅の人をからかったりしてはいけないよ」
「クマという名前なのですか?」
「そうだよ、クマはbearっていう意味だよね。日本語を知っているお婆ちゃんがつけてくれたんだ。熊のように強く大きく育つようにと願いが込められている」
「まぁ、素敵な名前! きっとクマは、自分の名前に誇りを持っていますね」
「さぁ、どうだか。まだ、6カ月の赤ちゃんだから」
「え? 6カ月でこんなに大きいのですか!? これからきっと、熊みたいに大きくなりますね」

 そんなやりとりをしていて、ふと見上げると、屋根の上でじっと聞き耳を立てている猫がいました。