警察による拘束中に警察官から性的暴行
これまでの警察の捜査とフィリピンの各マスコミの報道などによると、ファベルさんは7月1日、従姉妹(18)と一緒に夜間飲酒して外出していた際に、カブガオ市の南隣に位置するサン・ファン市で警察官に身柄を拘束された。新型コロナウイルス感染拡大防止のために取られている夜間外出禁止令違反、未青年飲酒などの疑いによる拘束だった。
ところがこの拘束中、ファベルさんは警察官2人から性的嫌がらせを受け、最終的には暴行されていたことがわかった。
というのも翌2日、ファベルさんは拘束されたサン・ファン警察署ではなく、北隣のカブガオ警察署を家族と一緒に訪れ、「警察官による性的暴行」の被害届を提出したからだ。
被害届の提出のために同行した親族らによると、カブガオ警察署内で居合わせた警察官から冷たい視線を浴び、対応も極めて事務的だったことなどから、ファベルさんは嫌な予感を覚えていた。そこで警察に「帰宅するのに警察官が同行して安全を確保してほしい」と訴えたが、その願いは同警察署で拒否されたという。
このためファベルさんは、親族と帰宅するためバイクに2人乗りし、家路についた。その途中のことだ。突然近づいて来た正体不明の男性2人乗りのバイクに、ファベルさんは乗っていたバイクごと倒され、路上に投げ出されたところを銃撃された。親族により近くの病院に運ばれたが、ファベルさん病院で死亡が確認された。