米ウォールストリート・ジャーナルによると、米アマゾン・ドット・コムは自動運転技術のスタートアップ企業、米ズークス(Zoox)の買収に向けて協議中だという。
ロボットタクシー手がける「ズークス」と交渉中
ズークスは、米カリフォルニア州フォスターシティーに本社を置く2014年設立の企業。電気自動車(EV)をベースにした配車サービス用自動運転のハードウエアとソフトウエアを手がけている。
利用者がスマートフォンアプリで予約を入れると、指定した場所と時間に無人車両がやってくる、いわゆるロボットタクシーを開発している企業だ。
ただ、英フィナンシャル・タイムズによると、ズークスは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、試験走行の中止を余儀なくされ、100人を解雇したという。
今回の買収額は、ズークスの企業価値の評価額である32億ドル(3400億円)を下回るとみられている。早ければ数週間以内に決まりそうだが、ズークスは複数の企業からも買収提案を受けており、アマゾンとの協議がまとまらない可能性もあるとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
ベゾスCEO、モビリティーに関心
アマゾンは、ここ数年、モビリティー分野への関心を強めている。同社のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は昨年3月の全従業員参加会議で、自動車産業の最近の動向について「とても魅力を感じている」と語った。
同氏は「配車サービス」「EV」「コネクティッド・カー」を例に挙げ、「非常に多くのことが起きている魅力的な産業だ。見るのも参加するのも興味深い」と述べていた(米CNBCの記事)。