新型コロナで注目、免疫力を高める食材はあるのか?

「カレーが効く」などの風説を研究結果から検証

2020.03.13(Fri)漆原 次郎

 こうした中、中国では2月11日、武漢大学付属病院が新型コロナウイルス重症肺炎患者に対するビタミンC点滴療法の臨床試験を始めることを発表した。3月1日には、上海医師会が、静脈注射によるビタミンC大量投与療法を、新型コロナウイルス治療に関するコンセンサスに取り上げている。

 中国でのこれらのビタミンC投与療法は、点滴や注射を前提としたものだ。経口摂取は点滴にくらべて、数十分の1程度の量しかビタミンCが血管内に行きわたらないともいわれる。日常の食生活で、新型コロナウイルス感染症に対する予防効果を得られるかは未知数だ。

特定の食材にこだわらずに

ヨーグルトには乳酸菌が含まれている。

 この他、腸内環境を整えて「免疫力」を高めようということだろう、ヨーグルトや乳酸菌飲料の販売数が急増しているという。たしかに腸管には、体内の白血球などの免疫細胞の6割が存在するとされ、さらに、腸管内の免疫のはたらきの維持に腸内細菌が重要な役割を果たしているという。

 研究では、ビフィズス菌を摂取した被験者たちは、摂取しなかった被験者たちに比べて、自然免疫・獲得免疫ともに活性化されたといった報告もある。ただし、500億個の菌を1日2回ずつ摂取しつづけて、有意な差が出たのは8週目からという。継続することが必要だろう。

 免疫の仕組みに関わる細胞や物質は多種多様にあり、複雑なネットワークのもとで成り立っている。そして免疫は、ウイルスだけでなく、病原菌や花粉、それにがん細胞などにも対応するする仕組みだ。

 ありきたりな結論になってしまうが、特定の食材にこだわるのでなくバランスのとれた食事を、また、新型コロナウイルスだけでなく全体的な健康管理を考えるほうが、自分の健康にプラスになろう。

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