新型コロナで注目、免疫力を高める食材はあるのか?

「カレーが効く」などの風説を研究結果から検証

2020.03.13(Fri)漆原 次郎

「新型」に対して自然免疫がまずはたらく

「免疫力」の実体は曖昧模糊としているが、新型コロナウイルスに体の「免疫」の仕組みが応答するのは間違いない。免疫には次の2種類の仕組みがあることが知られ、新型コロナウイルスに対しても当てはまると考えられる。

 まず、体が生まれながらに持っていて、侵入直後のウイルスを攻撃する「自然免疫」のはたらきがある。自然免疫の仕組みでは、白血球や体細胞などがインターフェロンというタンパク質をつくり、ウイルスの増殖を抑えようとする。

 それでも処理しきれないとなると、ウイルス感染が進む中で「獲得免疫」のはたらきが生じる。獲得免疫の仕組みでは、白血球のうち、おもにB細胞やT細胞とよばれる細胞が、ウイルスへの攻撃に関わる。

 新型コロナウイルスに対し、自然免疫と獲得免疫がどのくらいの按配で作用するかは、まだ十分に解明されていない。だが一般的に、自然免疫のほうが初めて遭遇するウイルスにも応答するのに対し、獲得免疫のほうは1度目より2度目以降の同種ウイルスの侵入に、効果的に応答するものだ。今回の「新型」コロナウイルスに絞れば、まずは自然免疫がはたらくことが重要となるだろう。

「カレー効果」の信憑性は乏しい

 免疫を活性化させて、ウイルス増殖を抑えるような食事法はあるのだろうか。

 現在、流布されている噂のひとつに「インドカレーに予防効果あり」がある。「武漢から帰国したインド人700人のだれからもウイルス感染が確認されなかった」との情報が中国のネットで出回ったことに端を発しているようだ。「インド人いえばカレー」「香辛料は免疫力を高めそう」という発想も加わったのだろう。

カレーの黄色さをもたらすクルクミン。
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