(柳原 三佳・ノンフィクション作家)
新型コロナウイルスによる肺炎の死者が増え続けています。
1月30日午前0時の中国政府の集計情報によると、中国ではすでに170人が死亡、患者は7711人(うち1370人が重症)に上っているそうです。
日本でも同日、厚労省が国内で人から人への感染が確認されたという発表をおこないました。
『「人から人」感染と認定 新型肺炎、接触者も連絡を 厚労省』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200130-00000048-jij-soci
大変不安な状況が続いています。
感染症と人類の果てしなき闘い
ヒトと感染症との闘いには長い歴史があります。そして、古代から現代にいたるまで、地球上では感染症によって多くの命が奪われてきました。
厚生労働白書によれば、エジプトのミイラからは天然痘に感染した痕が確認されているそうです。
また、中世ヨーロッパでは人口の3分の1がペストで死亡。
1918年から始まったスペイン風邪の大流行では、世界中で5億人以上の人が感染し、死亡者数が2000万人とも 4000万人ともいわれています。
近年になってもエボラ出血熱、AIDS、SARSといった名称は記憶に新しいところです。