材料と付け合わせ、昭和のハンバーグはこう進化した

「栄養と料理カード」でたどる昭和レシピ(11)ハンバーグ

2019.11.15(Fri)三保谷 智子

肉の質と副材料の割合が味を決める――昭和50年

1975(昭和50)年12月号「誌上料理教室」より。ハンバーグステーキの材料やその割合、作り方、焼き方などを徹底的に分析。これは大量調理にも応用がきくデータになる。
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 8ページにわたりひとつの基本料理をていねいに分析する連載企画「誌上料理教室」でも「ハンバーグステーキ」を取り上げている。調理科学の面から、おいしさや作りやすさを追求する。

 副材料の役割についても詳しい。タマネギは充分に炒めると甘味と香ばしさが増して、ハンバーグの味にこくが出る。パン粉はハンバーグを焼いたときに出る肉の脂肪や肉汁を吸いとって、うま味の流出を防ぐ役割を果たす。卵は全体をまとめるつなぎの役目をするが、多すぎると仕上がりが固くなる。なお、パン粉には増量的な効果もあるが、多すぎると味が落ちる。

 副材料は、少ないほど肉そのものの味に近くなり、副材料を加えないとステーキに近い味になる。表の通り、材料の配合の割合を4種に分けて組み合わせた食味テストでは、焼き上がりのやわらかさやおいしさの順位を見ている。ひき肉100gに対して、タマネギ60%、パン粉20%(他の副材料は4種とも同量)と、かなり量を増やしてもそれなりにおいしく食べられるという結果になった。肉の種類や部位と、副材料の配合の割合によってさまざまな味わいのハンバーグができる。これは材料費のコスト管理にも影響する。

 フライパンは、熱容量の大きい厚手のものを使うと焼き色がきれいにつき、短時間で焼き上がる。ハンバーグを大量に作るときは一度フライパンで焼いてから天火で仕上げるとよいとも書いてある。

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